はじめに
会社売却(M&A)を検討している経営者の中には、
「会社を売却するとき、社長の退職金はどうなるの?」
「株式の売却代金とは別に退職金を受け取れる?」
と疑問を持つ方もいるでしょう。
長年会社を経営してきたオーナー社長にとって、会社売却後に手元へ残る資金は非常に重要な問題です。
M&Aでは、株式の売却代金だけでなく、役員退職金を組み合わせるケースもあります。
今回は、会社売却における役員退職金の考え方や注意点についてわかりやすく解説します。
役員退職金とは?
役員退職金とは、
社長や取締役などの役員が退任する際に、会社から支給される退職金のことです。
従業員の退職金とは異なり、
役員としての在任期間や報酬、会社への貢献などを踏まえて金額が決められます。
中小企業では、
創業者であるオーナー社長が会社売却を機に代表を退任し、役員退職金を受け取るケースがあります。
会社売却でも退職金を受け取れる?
会社売却を行った場合でも、
一定の条件を満たして役員を退任するのであれば、役員退職金が支給されるケースがあります。
例えば、
オーナー社長が保有している株式を買い手へ譲渡し、
そのタイミングで代表取締役を退任する場合です。
この場合、
「株式の売却代金」と「役員退職金」という2つのお金を受け取る形になることがあります。
ただし、実際に退職したと認められるか、金額が適正かなどの確認が必要です。
売却代金と退職金は同じものではない
株式の売却代金と役員退職金は、
それぞれ性質が異なります。
株式の売却代金は、
オーナーが保有している株式を買い手へ譲渡した対価です。
一方、
役員退職金は会社から退任する役員へ支給されるものです。
そのため、
会社売却を検討する際には、
株式をいくらで売却するのかだけでなく、
退職金をどのように扱うのかについても検討する場合があります。
退職金を支払うと会社の現金が減る
注意したいのが、
役員退職金は基本的に会社から支払われるという点です。
例えば、
会社に5,000万円の現預金があり、
売却前後に社長へ2,000万円の役員退職金を支給すれば、
その分だけ会社の現預金は減ります。
買い手にとっては、
買収する会社の財務状況が変わることになります。
そのため、
役員退職金の金額は売却価格と切り離して考えるのではなく、
M&A全体の条件として調整することが重要です。
退職金はいくらでも設定できるわけではない
「どうせ会社を売却するなら、多額の退職金を受け取ろう」
と考える方もいるかもしれません。
しかし、
役員退職金を自由にいくらでも設定できるわけではありません。
税務上、過大と判断された場合には、
会社側で全額を損金として扱えない可能性があります。
在任期間や役員報酬、功績などを踏まえ、
合理的な金額を検討することが重要です。
具体的な金額については、
税理士などの専門家へ相談しましょう。
売却後も社長として残る場合は注意
会社売却後も、
旧オーナーが一定期間会社に残るケースがあります。
例えば、
買い手への引継ぎのために、
半年や1年間ほど代表者や役員として勤務するケースです。
この場合、
いつ「退職」したと判断されるのかによって、
役員退職金の取り扱いも変わる可能性があります。
売却後の役割や引継ぎ期間についても、
M&Aの交渉段階から整理しておくことが大切です。
「売却価格」だけで判断しないことが大切
会社売却では、
「会社がいくらで売れるのか」
に目が向きがちです。
しかし、
オーナー経営者にとって本当に重要なのは、
最終的にどの程度の資金が手元へ残るのかという点です。
株式譲渡代金だけでなく、
役員退職金や税金なども含めて考えることで、
売却後の資金計画を立てやすくなります。
M&Aを具体的に進める場合は、
税理士などの専門家にも相談しながら検討しましょう。
まとめ
会社売却では、
オーナー社長が退任する際に役員退職金を受け取るケースがあります。
ただし、
退職金は会社から支払われるため、
会社の財務状況や株式の売却価格にも関係してきます。
また、
金額や退任のタイミングによって税務上の取り扱いも変わる可能性があります。
会社売却を検討している方は、
「会社はいくらで売れるのか」だけでなく、
「売却後に自分の手元へどれくらい残るのか」という視点でも考えてみましょう。
まずは現在の企業価値を把握することが、
売却計画を考える第一歩になります。
会社売却を検討している方へ
「今の会社なら、いくらくらいで売却できる?」
会社売却を考え始めたら、まずは現在の企業価値を把握することが重要です。
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